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ミニブログ劇場その3

 今日は特になにもなかったので、そんな時はコレ。ミニブログ劇場第3話~!

なお、今回、部分的に視点がかわっておりますが、気にしないでください。


ミニ小説「君の笑顔はレインボー!」
第3話「夏祭り」

その1(忍の視点)
 天道忍です。
 今日は夏祭り。本当なら僕も夏祭りに行きたかったけど、
 家が喫茶店をしているので、そんなの関係なしです…。
 タコがどこに入ってるのかわからないたこ焼き…、
 やけにパサパサしている焼きそば…、
 わたあめにリンゴ飴…、カキ氷にフラッペ…
 て、そりゃ同じか…。
 きっと、アンソニーなんかは、適当にナンパしながら楽しくまわってるんだろうな…。
 はあ…。
 でも今日ほど稼ぎ時もない気もするし…。う~む…。
<カランコロ~ン>
 あ、お客さんだ…。
「いらっしゃいませ~」
 営業スマイルでそう言った僕だったが…相手は…。
「ヘイ、忍~。がんばってんね~」
 …アンソニーだった。
「…何しに来た?」
「ご挨拶だネ~。ミー1人じゃないじゃないんよ。先生、桜井さん、どうぞ」
 なんと、アンソニーの後から、桜井先生と桜井さんがやってくるではないか!
「こんばんわ~。家の手伝い、がんばってるわね~」
「こ…、こんばんわ…。あ、あの…」
「先生…、桜井さん…こんばんわ…。なんで?」
「そこでアンソニー君に会ってね~。一人で寂しそうだったし、のど渇いたから」
「はあ…。あ、こっちへどうぞ」
 僕は、3人を席に案内した。
 …が、今の僕は手伝いが忙しくてあんまり相手できないや…。
 先生と桜井さんは浴衣だ…。先生は綺麗だし、桜井さんはなんだかかわいいな。
 
その2
「すいませ~ん、アイスコーヒー」
「は~い」
 忍は素早くアイスコーヒーを出す。
「イカ墨パスタまだ~?」
「はい、今作っている途中です」
「お冷、おかわり」
「はいはい!」
 お客の要求に、ひとりあわただしく応える忍。
 まったく休む暇がない。
「会計、おねがいします」
 親子連れがレジに。
「はい。…あ、今日は夏祭りだから、お嬢ちゃんにはキャンディ、あげるね。ハイ」
「ありがとう!」
「ありがとうございます。よかったわね」
「うん」
「イカ墨パスタ、できあがり!」
「はい、かしこまり!」
 手際よく、イカ墨パスタを客に運ぶ。
先生「がんばってるわね~、天道くん」
アン「…ココ、普段はこんなに忙しくナイんですけどね」
真理「…夏祭りだからですか…?」
先生「そうね~。商店街の中のお店だもんね~」
真理「…大変ですね…」
 そんな中、あわただしく働く忍。
 そんな忍から眼をはなさない桜井真理。
  ・
  ・
  ・
 そんなこんなで30分後、やっと一息ついて、アンソニーたちの席に着く忍。
忍 「つ、疲れる…」
 忍、テーブルに突っ伏す。
先生「お疲れ様」
真理「…大変ですね…」
忍 「まあね…。今日は夏祭りだから、特にね…」
 忍、顔を上げると、目の前に桜井真理の浴衣が目に入る。
忍 「…そういえば桜井さん、今日は浴衣だね…」
真理「え?ええ…せっかくだから…」
忍 「かわいいじゃん」
真理「え?…ええ?そ、そんな、か、かわいいなんて…」
 忍の言葉に、真っ赤になってうろたえる真理。
忍 「そんなにうろたえなくても…。そうだ、楽しかった?夏祭り」
真理「は…はい…」
忍 「そうか…。ゆかったね(良かったと浴衣をかけたダジャレ)」
  ・
  ・
  ・
アン「…忍、疲れて壊れちゃったか?」
忍 「ほっとけ!」
先生「…でも、がんばってるわね」
忍 「え?」
先生「家の手伝い。文句ひとつ言わずに」
忍 「…まあね。僕、この家を継ぎたいんですよ。だから、そのためなら文句言えない」
先生「…そっか」
<カランコロ~ン>
忍 「あ、は~い、いらっしゃいませ!」
アン「あ、じゃあ、ミーたちも帰りますか」
先生「そうね。それじゃ、天道くん」
忍 「あ、はい。…ちょっと待ってて」
 忍、走って客を席に案内する。そしてレジに。
 レジで会計する先生・アンソニー・真理。
忍 「…合計で、180万円で~す」
先生「うわ~。商店街の魚屋のおっちゃんみたいなギャグ~」
忍 「本当は1,280円で~す」
先生「これでいい?」
 そう言って先生は二千円札を出す。
忍 「うわっ!二千円札だ!…はじめて見た…」
先生「……マジ?」
 忍は、二千円札をまじまじと見る。
真理「…実は…私も、本物を見るのは初めてです…」
先生「うそ!?」
アン「ミーもミーも」
先生「…あいかわらず、普及してないのね、二千円札…」
 忍、アンソニー、真理はまじまじと二千円札を見る。
先生「…ちなみに…透かしにも沖縄の守礼門が入っているのよ?」
忍 「え?本当に?」
アンソニー「…でも、守礼門と紫式部、何の関係がアルんだろうネ?」
先生「そ、それは…。このデザインを決めた人に聞いて頂戴…(汗)」
 先生がつり銭をもらったのは、この10分後である…。


その3(先生の視点)
私と真理は、帰り道を歩いている。
真理「お姉ちゃん、天道さんて、すごいね…」
先生「なにが?」
真理「ちゃんと、自分のやりたいことがあって、文句言わずにがんばっていて…子供にも優しいし…」
先生「…そうね~。…でも二千円札見てるときは、まるっきり子供だったけどね」
 私は、さっきのやりとりを思い出して笑ってしまった。
真理「…いいなあ…。すごいなあ…」
先生「真理、さっきから天道くんの話ばっかりね?」
真理「え?」
先生「…そういえば天道くんも、真理にはかわいいって言ったけど…。私も浴衣なのにねえ」
真理「そ…それは…」
 真理の顔が真っ赤になった。
 これって、本当に、天道くんに…?
真理「…お姉ちゃん…私…」
先生「まあ、天道くんなら、いいんじゃない?」
 妹にも、好きな人ができたか…。
 嬉しいような、寂しいような…複雑だわ…。
 って言うか、私にもまだ恋人いないのに……ねえ~。


つづく