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ミニブログ劇場5

ふたご姫Gyu!…なんでCMでファイン&レインが学園天国をBGMに踊ってるのかと思ったら、この番組のEDテーマなのね…。




君の笑顔はレインボー!
5回目
登場人物
 天道忍
 桜井真理
 桜井未瑠(みるセンセイ)

その1
 天道で~す。
 今日も僕はスーパーでアルバイト。
 こうして働くと、いろんな人がいることに気づく。
 タイムセールになると急いでやってくるおばさん。
 スーツ姿で、お総菜とお弁当を、さびしげに買って行くサラリーマンの男性。子供をつれて、食品玩具のところで品定めしている男性(父親?)。…どうでもいいけど、チョコエッグを振っても中身はわからないと思う…。…本当に色んな人がいる…。
 そんなこんなで働いていると、今日も桜井さんが、買い物に来た。
「こ、こんばんわ~」
 このところ、毎日のように来てくれる。
 たしか、夕飯は先生と交代で作ってると聞いたんだけど…。
 先生は最近忙しいのだろうか?
「こんばんわ、桜井さん。今日も先生は忙しいの?」
「え、は、はい…」
「大変だね」
「い、いいえ。料理、好きですし…」
 2人で話していても、以前みたいにギクシャクしなくなった。
 桜井さんは、人見知りが激しいけれど、慣れさえすれば普通に話してくれる。
 それに、なんだかほのぼのする。
 これって、桜井さんの人柄なんだろうか…。
 その時…。
「もう~。真理ったら~。今日は私が夕食当番…て、あれ?」
 桜井先生が姿を現した。
 あれ?先生も買い物カゴ持ってる…なんで?
「あれ?先生?」
「お、お姉ちゃん…?」
「こんばんわ、天道くん。…ふ~ん」
 なんか、桜井さんを見る先生の視線がヘン…。
「なるほどね~」
「な…なぁに?お姉ちゃん……?」
「そういう事かあ。最近、毎日のようにここに来るし、おかしいと思ったのよね~。今日なんて私が夕食当番なのに~」
「べ…別に…」
「ふ~ん?へえ~?」
 先生、なんか意地悪モードになってないか?
「先生。桜井さんは、先生が忙しいだろうからって、毎日代わりに来てるんじゃないですか。そんなこといっちゃかわいそうですよ」
 僕は、桜井さんをフォローした。
「……」
「そ、そうだよ…おねえちゃん…」
「…ま、いいか。じゃあ、買い物して帰るわよ?」
「…はぁい…」
「じゃあね、天道クン」
「そ…それでは、失礼します…」
「あ、はい。さよなら」
 嵐のようにやってきて、嵐のように去っていく姉妹…。
 その姿を見て、思い出したことがある。
 そういえば、今日会えたら、あのとき借りた傘を返そうと思って持ってきてたんだ…。
 バイトが終わったら、追いかけてみようか…。

その2(桜井先生の視点)
 スーパーからの帰り道、私は真理に聞いてみた。
「もう、天道くんに好きって言ったの?」
「え?ええ?そ、そんな…い、言えないよ~」
 真っ赤になって否定する妹…。
 妹よ…そんなことだといつまでたっても恋人にはなれないよ…。
「でもさ。毎日毎日、姉の当番を代わってまでも、わざわざこんな遠くのスーパーに来てるんだから、普通、自分に気があるって気づくよね~?」
「え?そ、そうかな…?じゃあ、気づかれてるの?」
 あたふたする我が妹。
「いや、あの様子だと、つゆとも思ってないわね」
「そ、そう…」
 妹はホッとしたようだ。って、ホッとしてどうするのよ。
 まあ、こんなところがこの子らしいといえばこの子らしいけど。
「真理、いい?思いは、ちゃんと言葉にしないと伝わらないよ?」
「う…うん…」
「あなたは、今まで自分より人の意見を優先していたよね?でも、今回は、私の当番をかえてでも自分で動いてる…」
「…」
「今まで、こんなことなかったから、お姉ちゃんうれしいよ。あなたはもっと、わがまま言ってもいいんだよ?」
「…わがまま、言っていいの?…パパママみたいに…嫌わない?」

<ゴツン!>

 私は、ゲンコツで妹の頭をこづいた。
「いたい~(泣)」
「なんで私があんたを嫌うのよ!あんたは、私の妹なのよ!?そんなバカなこと言うと、ぶつよ!」
「…もうぶってる…」
 ぶったのが痛かったのか、昔を思い出したからか…妹の目じりには、涙があふれていた。
 言い終わると真理が頭を私の肩に押し当ててきた。
「…ごめんね…ありがとう、おねえちゃん…」
 私は、そんな妹を優しく抱きしめてあげた。
「遠慮しないで…あなたは自分の幸せのためにうごきなさい…」
「うん…。うん…」
 泣きながらうなずく真理。
「あ、先生~、桜井さ~ん!」
 あれ?天道くんが走ってやってきた。
 あの時の傘をもっている。
「先生~。桜井さん…、どうしたの?桜井さん…」
 いけないいけない。彼を心配させちゃいけないよね。
「いや~、今黒猫が飛び出して、このコ、びっくりしちゃって~」
 と、ちょっと苦しい言い訳をする。
 私は小声で真理に
「泣き止んで。…彼にいいなさい」
 と、耳打ちした。
「あれ?天道クン、その傘?」
「あ、ああ、そうそう。これ、ずっと借りたままですみませんでした。ありがとうございました」
 天道くんが私に傘を返す。
「ああ。いえいえどういたしまして…。じゃ、私は先に帰って、夕飯の支度するから、真理をお願いね?」
 私は真理を天道くんに任せて、先に帰ることにした。
「え?あ、あの~」
 うろたえる天道くんと真理。
 歩き始めたら、真理の声が聞こえた。
「あ…あの…天道さん…!」
「な、なに?桜井さん…」
「私…私…
 私が歩くにつれ、だんだん、声が聞こえなくなる。
…天道さんの…こと…
 天道クン、私の妹をよろしくね。
 …もし泣かせたら赤点にするよ!(注・できません)
 私は、歩きながら夜空を見上げる。
 満点の星空だった。
 明日もいいことありそうだ…。

つづく(次回・最終回)